こんにちは望幸です。少しずつ秋の気配を感じ始めた今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?秋はオシャレも楽しくなる季節です♪いろいろなコーディネートを楽しめることもうれしいですよね。
コーディネートといえば望幸では最近ママ袖(ママ振袖)のアレンジのご相談をされることが多くなっております。
ママ袖(ママ振袖)とは・・・?お母さんが成人したときに着ていた思い出の詰まった振袖を、小物や帯を変えてお嬢さんに再び着ていただき新しい思い出と共に蘇らせていくということです。中には前撮りの時に自分の振袖(レンタルや購入した振袖)を着て撮影した後にママ袖(ママ振袖)に着替えて撮影するお嬢さんもいらっしゃいます。ステキなことですよね。おじいちゃん、おばあちゃんもきっと喜んでくれるはずです。
でも、ママ袖(ママ振袖)を着るためにはいくつかの注意点があります。
まず初めにママ袖(ママ振袖)を着たい!着せたい!と思ったら必ず実際に着てみてサイズの確認をしましょう。身長が同じくらいだから大丈夫と思っても今のお嬢さんたちは裄(うでの長さ)が長いのです。身長差が10センチ以上ある場合も注意が必要です。着物の身丈が足りずおはしょりができないことがあります。
着物の着姿は全体のバランスも大切です。必ず試着してみることをおすすめいたします。長襦袢も同様です。
(望幸ではお持ち込みいただいた振袖をお嬢さんに着せながらサイズの確認をさせていただきます。裄(腕の長さ)や袖丈、着丈、身幅一つずつ確認しながら、お直しが必要と思われる場合にはお直しが可能かどうかの確認と見積もりをさせていただきます。)
また、もしシミの心配があるようでしたらここで確認しておきましょう。(実際に着てみて気になる部分にシミがある…とか、広範囲にわたってシミがあるような場合はクリーニングのご相談も承ります。)
サイズの確認ができたらいよいよマママ袖(ママ振袖)を私流にコーディネートです。お嬢さんやご家族様の意見を伺いながら顔周りに近い半衿と重ね衿から合わせていきます。半衿はすっきり見せる無地や華やかさがアップする刺繍のタイプがありますのでお好みに合わせて選べます。重ね衿は振袖に合いそうな色を順番に当てながらお嬢さんに一番似合う(顔が明るく見える)色を選んでいきます。今は二重や三重に色を重ねたタイプや刺繍が入った重ね衿もあります。
次に帯を合わせていきます。最初にお母さんの袋帯をあわせてみて全体のバランスやお嬢さんの好みを確認します。帯が重たい印象にならないかな?地味に見えないかな?お嬢さんのイメージに合っているかな?ここで一度、お母さんの帯と違う色の帯を合わせてみることも大切です。
帯を変えてみることによって振袖のイメージが大きく変わりますからいろいろなパターンを試してみましょう。
想像していた以上に雰囲気がかわるでしょ?帯は後ろ姿を演出する上でとても重要な役目を果たしていますから慎重に選びましょう。
帯が決まったら帯締めと帯揚を選びます。帯締めはお母さんの時代より少し進化して飾りにパールや陶玉、つまみ細工などがついて少し豪華になっています。
帯揚は帯の色や重ね衿の色に合わせて選んでいきます。
ここまでコーディネートができるとママ振袖がマイ振袖に大変身!です。仕上げに草履とバックを選びましょう。
残念なことにどんなにきれいな状態でお母さんの草履とバックが残っていても、経年劣化によって草履の底がはがれてしまったり、鼻緒が傷んでいたりして当日になって使えない!なんてことになる可能性があるからです。それにバックの形がおしゃれになっていますし、鼻緒が太く柔らかくなっていて草履が履きやすくなっています。それではバックを持って鏡に全身を写してみましょう!私好みの振袖に仕上がりましたネ。
でもまだこれで終わりではありません。振袖を着るためには様々な小物も必要になりますので確認しておきましょう。
<必要な小物>
肌着・足袋・衿芯・腰ひも・コーリンベルト・伊達締め・帯板・帯枕・補正用タオル・等
小物もお母さんの時のものがあるから…と思っているかもしれませんが、それはあくまでもお母さん用の小物です。これから先、お母さんとお嬢さんが一緒に着物を着る機会が増えてくるのですから、お母さんとお嬢さんの小物は別々に用意しておくことをおすすめします。
最後の仕上げで一番大切なのはお嬢さんの笑顔です。コーディネートが出来上がったときのうれしそうな、満足そうな笑顔を見るとお手伝いさせていただいたこちらまでうれしくなります。
望幸ではママ袖(ママ振袖)のコーディネート、サイズ直し、クリーニングなどのご相談を承っております。わからないことが多いけれど、こんなことを聞いてもいいのかな?なんて思わずに気軽にご相談ください。